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会社訪問したり、学校の校長室に通してもらうと、立派な書を拝見します。
毛筆のダイナミックさは、言葉に力強さを感じます。
しかし、大人になってからの書道は、ハードルが高く感じるものです。
そこで、登場するのが、毛筆タイプの筆ペン。
お手軽な筆ペンでも、毛筆と遜色がない文字を書く事も可能です。
とってもおすすめな筆ペンですが、文具店に購入に行くと筆ペンの種類で迷ってしまうことありますよね。
本日は、筆先のタイプの特徴とインクの特徴と選び方をご紹介します。
一般社団法人伝筆協会代表の侑季蒼葉です。
筆ペンの「ペン先」「インク」には種類があります
筆ペンのペン先には、硬質タイプと毛筆タイプがあります。
そして、インクには、染料インクと顔料インクがあります。
ネットなどで購入する際に、同じメーカーでも、ペン先とインクの種類が変われば、使い方が変わってしまいますので、注意が必要です。
用途に合わせて購入しましょう。
2種類のペン先:毛筆タイプと硬質タイプ
まず、筆先のタイプの特徴です。
筆ペンは、ナイロンなどの毛が使用されており書初心者にとっても扱いやすいうえに、「書道」の筆に近い書き味を出すことができる、優れものの文具です。
筆ペンを購入する際に気をつけて欲しいのが、硬質タイプと毛筆タイプの2種類があること。
「硬筆タイプ」は、サインペンに近い書き心地。
「毛筆タイプ」は、書道の筆に近い書き心地です。
それぞれにメリットデメリットがあります。
まず、「硬筆タイプ」ですが、描きやすさは抜群です。
宛名などは、「硬筆タイプ」の筆ペンが書きやすいのでおすすめです。
しかし、線の太さ細さのメリハリ表現がしにくいですので、本来の字の上手い下手が目につきます。
「毛筆タイプ」の利点は、大袈裟に線の太さにメリハリを付けられるので、例え「くせ字」であったとしても、そのくせ字が「魅力」となるような多彩な表現方法ができるところです。
デメリットは、線の強弱をつける際に、少し慣れが必要です。
ですが、少し慣れてしまえば、誰でも、以下の書道のような作品を描くことができます。^^
2種類のインク:染料インクと顔料インクの特徴
次は、インクの種類です。
筆ペンのラベルにインクの種類が書いてあります。
「染料(せんりょう)インク」「顔料(がんりょう)インク」の表示に、どちらを購入していいのかとまどうことないですか?
「染料インク」の特徴です。
墨汁に近い伸びやかさと発色の良さが魅力 です。
デメリットは、「乾くのに時間がかかる」「 紙によっては滲みやすいものがある」「長時間光に当てると色褪せてしまう」という点ですね。
水に滲みやすいので、雨にも弱いです。
顔料インクの特徴です。
「顔料インク」は、乾きやすく滲みにくく、耐光性・耐水性にすぐれています。
毛筆タイプの筆ペンで、つい墨が多めに出てしまった時でも、滲んでしまう心配がありません。
宛名は顔料インクがおすすめ
水に濡れた時の違いを写真でご紹介しますね。
↑
左が「染料インク」で、右が「顔料インク」です。
同じ水の量でぬらしてみました、、
↑
染料インクの文字は、にじみます、、
↑
顔料インクの文字は、ほとんど変わりません。
「宛名」は、水に濡れてしまうと、ハガキが届かなくなりますので、顔料インクで書かれた方が安心ですね。
絵馬は顔料インクがおすすめ
伝筆(つてふで)では、時折「伝筆絵馬ツアー」を行いますが、絵馬は木です。
「染料インク」は、文字が木目に沿って滲んでしまうことがあります。
また、絵馬は屋外にも飾りますので、濡れることがあります。
ですから、「顔料インク」をおすすめしています。
修正ペンを使用できるのは、顔料インク
そうそう、せっかく筆ペンで一筆描いたけれど、「一文字間違えた!!」なんて時、修正ペンで修正した上に描いた際の、「染料インク」と「顔料インク」の書き味の違いもご紹介しておきますね。
修正液で訂正した上から「顔料インク」で描いてみると、、。
↑
「顔料インク」で「して」を描いてみましたが、ほとんど墨をはじきません。
「染料インク」ですと、、、、
↑
墨で描いた文字がはじかれてしまっていまして、とてもとても、人様にお届けする修正ではないです、、、
ただ、一般的には、「染料インク」の筆ペンが販売されていることが多く「顔料インク」は小さな文具店では入手しにくい場合もあります。
ダイナミックな作品を描きたいときは「染料インク」がおすすめ
筆ペン毛筆タイプの特徴は、書道の書き味のような、ダイナミックな筆運びができるところです。
ダイナミックな作品を描くには、インクの伸びやかさが大事です。
顔料インクは、粘りがあります。
染料インクは、「伸び」がいいですので、ダイナミックな作品を描くときにはおすすめです。
ペン先サイズ
筆ペンには、サイズがあります。
「太字」や「極細」などの筆ペンのサイズを選ぶ目安は、文字の大きさです。
どんな大きさの文字を描きたいのかによって、ペン先のサイズを選ぶと間違いありません。
大きな文字を描きたいときは、「 太字」のサイズがおすすめです。
小さな文字を描きたいときは、「極細」のサイズがおすすめ。
「極細」で、大きな文字を描こうとすると、線の伸びが途中で途切れてしまったりします。
また、文字は自然に小さくまとまります。
ですので「宛名」など小さな文字で描くことが多い場合は、「細」サイズがおすすめです。
慣れてくると、「太字」サイズの筆ペンでも、細い線をかけるようになりますが、筆ペン初心者の間は、文字の大きさによって、ペンを変えてみるとうまく書けます。
ハガキを描くために、これさえあれば大丈夫:おすすめ筆ペン2本
1. ぺんてる 「筆ぺん ぺんてる筆 XFL2B 太字 黒」
まずは、ぺんてるから発売されている、「筆ぺん ぺんてる筆 XFL2B 太字 黒」をご紹介します。
カートリッジ式の筆ペンで、水性染料インクを採用した筆ペンです。
水には弱いですが、伸びやかで鮮やかな発色の良い黒です。
日本語を美しく見せる第一の条件は、 「線に強弱(変化)をつける」こと。
「筆ぺん ぺんてる筆 XFL2B 太字 黒」は線の強弱がつけやすく、毛筆ならではのしなやかな書き心地を実現している筆ペンです。
復元性・耐久性もばっちりです。
2. ぺんてる 「筆ペン ぺんてる筆 XFP5M 中字 黒」
表面の宛名のときは、「顔料インク」がおすすめです。
極細サイズもありますが、ペン先が長くしなり安いため、線を描く際にくねりが入り、コントロールしにくい感じがするため、私は、「中字」サイズをおすすめしています。
「ぺんてる 筆ペン ぺんてる筆 XFP5M 中字 黒」です。
同じぺんてるから発売されている筆ペンです。
顔料インクで、乾いた跡は水にも強く、光にもあせません。
手書きで郵送した封書の宛名が雨などに触れて滲んでしまっては台無しですから、梅雨どきでも安心な筆ペンです。
カートリッジ式ですので、使用開始の時、ペンの胴体を押しインクを筆に行きわたらせる為に少し強く押して使用します。
インクに粘りがあるため、ペン先にインクが到達するまで水性インクと比べて時間がかかりますが、そんなに気にはならない程度だと思います。
自分に合った筆ペンを選んで、手書きハガキしましょう
デジタルシフトが進んだ今だからこそ、あたたかさを感じる手書きのハガキは嬉しいものです。
生活の中に、筆ペンでさらさら〜と近況報告やお祝いができたら、きっと喜ばれると思います。
筆ペンのインクとサイズを踏まえ、あなたにとって書きやすい筆ペンを見つけてくださいね。
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